コンピューティクスによる物質デザイン:複合相関と非平衡ダイナミクス - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

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A01-2:大規模並列環境における数値計算アルゴリズム

研究組織

研究代表者
高橋 大介 筑波大学大学院システム情報工学研究科・准教授
計算機科学・研究統括および高速アルゴリズム
研究分担者
今村 俊幸 電気通信大学電気通信学部・准教授
高性能計算・性能チューニング
研究分担者
多田野 寛人 筑波大学大学院システム情報工学研究科・助教
数値解析・大規模線形計算
連携研究者
佐藤 三久 筑波大学計算科学研究センター・教授
計算機科学・並列システムの性能評価
連携研究者
朴 泰祐 筑波大学大学院システム情報工学研究科・教授
計算機工学・演算および通信性能の最適化
連携研究者
櫻井 鉄也 筑波大学大学院システム情報工学研究科・教授
数値解析学・数値アルゴリズム

研究概要

2009年現在、ペタフロップスを超える性能のコンピュータが出現している。今後、ペタフロップス超の大規模並列環境としては、マルチコアCPUを搭載した計算ノードを数万台以上接続したマルチコア大規模並列コンピュータが主流になると予想される。このようなマルチコア大規模並列コンピュータにおいては、CPU内の並列性、計算ノード内の並列性、そして計算ノード間の並列性という、複数階層にまたがった並列性を引き出すことが高い実行性能を得る上で必要である。また、CPUの演算性能に対するCPUとメモリ間のデータ転送能力や、ノード間のデータ転送能力についても、現状の並列コンピュータに比べて厳しくなることが予想されることから、これらの制約をいかにして克服するかが重要になると考えられる。さらに、ノード数を増やした場合の速度向上率の確保も大きな課題である。

しかし、現在の並列コンピュータで動作している実アプリケーションプログラムの多くは、マルチコア大規模並列コンピュータ向けに書かれていないため、そのままでは高い実行性能を得ることは困難である。

本計画班においては、ペタフロップスを超える性能を持つ次世代のスーパーコンピュータに向けた数値計算アルゴリズムや性能チューニング手法の研究を行う。計算物質科学の研究者と連携して、実アプリケーションプログラムをマルチコア大規模並列コンピュータで実行した場合に、性能向上の妨げになる部分を見出し、新たなアルゴリズムや性能チューニング手法の構築を行う。また、これらのアルゴリズムや性能チューニング手法は、実際に計算物質科学の実アプリケーションプログラムに反映させ、これまでに不可能とされてきた規模の計算を実現することを目指す。


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