A01-3:計算物質科学の基盤となる超大規模系のための高速解法
研究組織
研究代表者 |
張 紹良 | 名古屋大学大学院工学研究科・教授 |
数値解析学、計算工学・研究総括と解法開発 |
研究分担者 |
阿部 邦美 | 岐阜聖徳学園大学経済情報学部・准教授 |
数値解析学・新型前処理の研究 |
研究分担者 |
曽我部 知広 | 愛知県立大学情報科学研究科・准教授 |
数値解析学・物質計算の高速解法 |
連携研究者 |
杉原 正顕 | 東京大学大学院情報理工学系研究科・教授 |
数値解析学・解法の開発 |
連携研究者 |
山本 有作 | 神戸大学大学院工学研究科・准教授 |
計算工学・ライブラリーの開発 |
研究概要
既知の基礎法則や支配原理から出発して、極めて大きな自由度をもつ自然系や人工物系などの振る舞いを理解・予測するためには、計算機による超大規模科学技術計算が不可欠である。近年、そのような計算科学分野の進歩はめざましいが、それは高速計算機の性能によるものだけでなく、数値解法の驚異的な進歩にもよるものである。計算機が速くなればなるほど、数値解法の速さがますます重要になると言える。計算物質科学では、数百万規模以上の系が頻繁に現れて、計算時間の大半がそれを解くことに費やされると予想される。この部分の計算効率の向上は計算物質科学の分野においてきわめて重要である。
本研究班は、物質科学の研究諸班との連携を密にはかり、計算物質科学に現れる様々な超大規模系の数理的諸特徴を研究すると同時に、計算機アーキテクチャ研究を行う稲葉班及び並列計算アルゴリズムを研究する高橋班と共同で、最新の計算機を高度に駆使するための高速解法に対して総合的開発を行うことを目的とする。本研究班の最終目標は、解きにくい問題を簡単に、計算時間のかかる問題を高速に、計算精度の不十分な問題を高精度に解けるようにすることである。