A02-6:密度汎関数法理論に基づく非平衡ナノスケール電気伝導ダイナミクス
研究組織
研究代表者 |
渡邉 聡 | 東京大学大学院工学系研究科・教授 |
計算材料科学、研究統括 |
研究分担者 |
渡辺 一之 | 東京理科大学理学部・教授 |
物性理論、光誘起電気伝導 |
研究分担者 |
相馬 聡文 | 神戸大学大学院工学研究科・准教授 |
計算物理学、スピン伝導 |
研究分担者 |
小野 倫也 | 大阪大学大学院工学研究科・助教 |
計算物理学、電子・スピン伝導 |
連携研究者 |
多田 朋史 | 東京工業大学元素戦略研究センター・准教授 |
計算材料科学、電子伝導と原子ダイナミクス |
連携研究者 |
胡 春平 | 東京理科大学理学部・助教 |
物性理論、光誘起電気伝導 |
連携研究者 |
酒井 明 | 京都大学工学研究科・教授 |
物性実験、量子コンタクト伝導実験 |
連携研究者 |
笹岡 健二 | 神戸大学工学部・助教 |
計算物理学、交流・過渡電気伝導 |
連携研究者 |
安藤 康伸 | 東京大学大学院工学系研究科・助教 |
計算物質科学、界面・イオンダイナミクス |
研究概要
ナノスケール電子デバイスの研究は、Siデバイスのさらなる縮小化とポストSiデバイスの探索の両面から精力的に進められている。このために重要なナノスケール電気伝導特現象の理解も進んでおり、計算科学的手法による研究もそこに大きく貢献してきた。しかし、界面ラフネスをはじめとした原子配列の詳細、局所高電界場の印加による非平衡過程の出現、高クロック動作に伴う過渡現象の重要性の増大等が絡み合ったダイナミックな過程が出現するナノデバイス(ないしその研究の舞台)に対し、静的な状況における非平衡定常状態あるいは単一の要素に対するモデル的な理解にとどまっている現状の理解の不十分さも痛感されるようになってきた。
本研究では、電圧印加時の過渡電流、交流電圧印加ないし光照射に対する電流応答、および原子配置の揺らぎ・移動と電気伝導との絡み合いといった、非平衡ナノスケール系における動的側面に計算科学的にアプローチするための方法論・計算プログラムを開発する。ナノデバイスやそのモデル系を適切にモデリングするために実験研究者(連携研究者・酒井)と、また実験との比較検討のために必然的に大規模化する計算を効率化・高速化するためにA01班の計算機科学研究者と連携し、ナノスケール電子伝導における電子・スピンのダイナミクス、および電子・スピンと原子のダイナミクスの絡み合いを解明し、ナノ電子デバイスの量子デザインを目指す。