コンピューティクスによる物質デザイン:複合相関と非平衡ダイナミクス - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

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A02:理論計算によるコイルドコイルを用いた機能性遷移金属蛋白質の演繹的デザイン

研究組織

研究代表者
鷹野 優 大阪大学蛋白質研究所・助教
計算科学 量子化学・研究の総括および理論計算の実施

研究概要

人工蛋白質はオーダーメードで新規機能性物質を作ることができるのみならず、設計において蛋白質の機能発現に何が必要かを分子レベルで理解できるため盛んに研究が行われている。しかし人工遷移金属蛋白質に関しては、まだ定性的・経験的であり理論設計に必要な定量的な関係は明らかにされていない。

「蛋白質の機能発現では活性中心が固有に持つ性質を蛋白質環境(構造歪み・静電相互作用・ダイナミクス)が強め、制御している」という作業仮説をたて、密度汎関数法、分子動力学計算、QM/MM 計算を併用した「コイルドコイルを使ったヘモシアニン様酸素運搬銅蛋白質の理論設計」を通じて蛋白質環境―活性中心の分子構造―電子構造―機能の定量的な関係を明らかにし、「新規人工遷移金属蛋白質の理論設計指針」を提示することを目的とする。そのために以下の4 課題を実施する。

(i) 遷移金属活性中心の分子力場の開発
(ii) 機能性蛋白質(酸素運搬蛋白質)のための遷移金属活性中心の設計
(iii) コイルドコイル中の反応空間の理論設計
(iv) コイルドコイルを用いたヘモシアニン様人工銅蛋白質の理論設計・検証

連携研究者

  • 田中 俊樹(蛋白質工学・設計蛋白質の実験による実証)
    名古屋工業大学工学研究科・教授

研究協力者

  • 重田 育照
    大阪大学基礎工学研究科・准教授
  • 喜多 真琴
    大阪大学大学院理学研究科
  • 奥山 折緒
    大阪大学大学院理学研究科

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