- ホーム
- 公募研究
- H25-26研究計画一覧
- [A03] 松井 裕章(研究代表者)
A03:金属・磁性量子井戸ヘテロ構造における表面プラズモンと磁気光学の融合
研究組織
研究代表者 |
松井 裕章 | 東京大学大学院工学系研究科・講師 |
研究概要
表面プラズモンを応用した光ナノデバイスに関する研究は、従来の半導体技術を凌駕する光技術の創出が期待される。
故に、光励起における量子井戸内の励起子エネルギーと金属ナノ構造の表面プラズモン(自由電子振動)との光相互作用の理解が必要である。
本研究では、励起子の磁気分裂が生み出す磁気光学効果の次元制御と、表面プラズモンへの光学応用を目的とする。
具体的には、以下の2点に基づいて研究を実施する。
- (1) 量子井戸構造の概念を適用し、バルクで生じる3次元的な磁気秩序を、ヘテロ界面下において空間的に破り、2次元系における新しい磁気秩序を実現させ、磁気光学効果の向上を目指す。特に、低次元系の磁気物性に関して、理論的観点からの試みも実施する。
- (2) 金属・磁性量子井戸ヘテロ構造を構築し、そのヘテロ界面における表面プラズモン励起と、量子井戸の磁気光学励起の光相互作用を明らかにし、巨大な磁気光学効果を示す希薄磁性酸化物半導体材料をZnOに立脚して創製する。本研究は、プラズモンと磁気光学励起の光結合は、本学術領域研究の趣旨である新しい物質デザインの観点を与える。